
自分を信じる力は、どこからやってくるのだろう?
2月からPRYT(フェニックス・ライジング・ヨガセラピー)のライフメンタリングという特別なセッションを受けていた。
セラピストは戸田香織さん。数年前にPRYTのセッションに連続して取り組ませてもらったことがある信頼できるヨガセラピスト。今回お願いしたのは、自分が一体どこへ向かっているのかわからなくなり、体の声を聞きたかったから。
年明けからヨガクラスも他の仕事もちっとも思うようにならず、記憶や思考はいつも混濁して失敗ばかりで、すっかり自信喪失していた時期。こんな時は体の声を聞いてあげるのがいちばんだと既に私は体験から知っていた。
ライフメンタリングは、ヨガの知恵と身体心理学的要素を併せ持つヨガセラピーで、体からのメッセージを受け取り、セラピストとダイアログを積み重ねていくもの。一回ごとのセッションで丁寧に話を聞いてもらい、ヨガをして体からのメッセージを聞く。その体験と日常が不思議なほどリンクしている。私の日常の癖やパターンになっている思いや行動を取り上げ、自分の中から気づきを深めてくれる。
体験から生まれる気づきは丸ごと受けとめられる。誰よりも努力家でプライドは高いのに、ちっとも自分に自信がない…そんな私のことをいつも励まし支え、答えのない深い問いを投げかけてくれた。自分の課題に気づき、可能性に気づくとき、抵抗や反発も起きて、問いかけに応えられず、時には沈黙することもあった。初回のセッションで印象深かったことは、「自分が欲していることと体が求めていることは違っている..」という大切な気づき。香織さんから「体はどんな時も自分と共にいてくれる親友なのです。」という言葉を花束のようにもらった。
大切な親友である体の声に丁寧に耳を傾け、今必要としていることを具体的に探っていくことで、日常の中での自己探求が始まる。最後のセッションで、胸を開こうと選んだビラバドラのホールドで、直ぐに腰も肩も辛くなってポーズから降りたくなった。膝をついてランジになり、膝をたたんでカポタになり、それでもしっくりせず、最後は子どものポーズで顔をブランケットに埋めると、柔らかくてすごく安心できた。ずっとその体験の中にいると、「ここは自分の居場所だ」と思えた。そう口にすると、涙が後から後から流れた。どこにも自分の居場所がないと、ずっと探していたから。安らぎの小さな居場所を自分の中に見つけた。もうどこに行く必要もない。ここが私の居る場所だと思えた。
セッションの中で体験したことは、確実に私の日常を変えていく。ヨガのオンラインクラスには復帰できないけど、この時期なかなか大変な介護の職場に「意図」を持って身を置くことが出来ている。日々の暮らしの中で「意図」は直ぐに見えなくなってしまうのだけど、もう一度「意図」に戻ることにより、自分を励まし勇気づけてくれる。そこに戻れるかどうかは、日々をどのように過ごしているかによるのだろう。自分の体が喜ぶように、当たり前の日常の中で小さな喜びを見つけること。自分の内側から湧いてくる力の存在を日常の中に見いだしていく。
疲れたらゆっくり休み、休憩してポテトチップスを食べカフェオレを飲む。
好きな色の花を選び、ヨガマットの脇に飾る。
ヨレヨレの靴下や下着は思いきって処分し、部屋は少しずつ整理された。(まだ捨てられないものは多いけど)
気になる人には声をかけて、他愛ない話をする。
どんな気持ちが湧いてきても、たとえネガティブな感情だとしても、その自分と共にいられるように呼吸してやさしく見守る。
何も特別なことじゃない。自分の体を慈しむという、いちばん大切な体験を積み重ねる毎日を生きていくということ。
それが今、私がやりたいことなのだ。
呼吸して…
リラックスして…
今起きていることをそのまま感じている。
コメントを投稿するにはログインしてください。